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葬儀の流れ

【第一回】危篤からの臨終、連絡や安置場所の確保、役所手続まで

投稿日:2017年7月1日 更新日:

突然訪れる悲報に気持ちの整理がつかないまま、ご遺族はさまざまな連絡・挨拶・手続を行わなければなりません。

そんな万が一の時のための「葬儀に関する不安や悩み」を解決できるよう、葬儀の流れを全5回に渡って詳しく解説します!ああ

第一回は、「危篤・臨終〜役所手続を行うまで」の大まかな流れとポイントです。

 

葬儀の流れ1

 

※これは一般的な通夜・葬儀/告別式を行う形式の場合の流れです。通夜・葬儀/告別式を省略した「直葬」の流れについてはコチラを参照して下さい。

 

 

大まかな流れとポイント

まず最初に、ご遺族が優先して行わなければならない一般的な6つのポイントをご紹介します。

  1. 親族へ危篤の連絡
  2. 葬儀会社への連絡
  3. 関係先へ訃報の連絡
  4. 今後の日程を決める
  5. 喪主・世話役を決める
  6. 役所関連の諸手続きを行う

流れと注意点

このように、葬儀前だけでも短期間で非常に多くのことを行わなければならず、スピードと計画性が求められます。また、マナーやしきたりにも気をつけなければいけません。

ただし、実際は葬儀会社がさまざまな事をサポートしてくれる部分もあるので、指示に従っておけば一通りの事は順調に進行していきます。

では、それぞれの詳しい内容とポイントを見ていきましょう。

 

事前に決めておくと良いもの

葬儀の形式や予算を決める

まず、出来れば臨終を迎えられる前に、あらかじめ次の項目を葬儀会社と決めておけば、その後の予定がスムーズに進みます。

  1. 宗教・菩提寺の確認
  2. 葬儀の形式
  3. 葬儀の規模
  4. 葬儀の予算

 

また、何より重要なのが葬儀会社選びですが、何を基準に数ある葬儀会社からより良い会社を選べばよいのでしょうか?

中には内容が不透明なまま葬儀を行ない、以下のようなトラブルや不満の声も多いんですね。

「費用を安く抑えた為なのか、当日の進行がとても早く、ゆっくり故人を見送る時間が無かった。」
「もっと故人が喜ぶ見送り方をしたかった。後から調べてみると、故人に合わせた個性的な葬儀をする事もできた。」
「見積もり時点では格安だったのに、後から高額な追加料金を請求された。事前にもっと確認しておけばよかったが、忙しくて暇がなかった。」

 

葬儀会社を選ぶ

上記のような失敗談も数多くあるため、葬儀会社を選ぶ際には次の点に気をつけましょう。

  1. 見積もりが分かりやすく、詳細な金額が明確
  2. 分かりやすく、丁寧な対応
  3. 希望を聞いてくれて、より良い提案もしてくれる
  4. 契約を急がせない
  5. 支払期日に余裕がある

特に気をつける点は、「見積もりの透明性」と、「担当者の対応」です。1社だけでなく複数の葬儀会社で見積もりをすればその違いが明確になって選びやすいでしょう。

 

危篤・臨終

訃報

 

連絡先とタイミング

病院で危篤を迎えられた場合、真っ先に「親族へ危篤の連絡」をしましょう。

その後、臨終を迎えられた場合には、「葬儀会社へ連絡」します。あらかじめ葬儀会社が決まっていれば連絡するだけで良いのですが、急な場合はこの時点で葬儀会社を決めなければいけません。上記で解説した点に注意し慎重に選びましょう。檀家となっている菩提寺があれば、そのお寺の住職にもご遺体の安置場所を連絡します。檀家の方が亡くなった場合は、僧侶は枕経を行わなければならないためです。

また、「親族と関係先へも訃報の連絡」を入れなければなりません。連絡先は、優先順位の高い順に次の通りです。

  1. 家族
  2. 親族(3親等ぐらいまでが目安)
  3. 友人・知人
  4. 故人・遺族の関係者(勤務先、学校など)
  5. 地域関係者(隣近所、町内会、自治体、その他の団体など)

これらの連絡先も、事前に本人の意思を聞いておいたり、家族と相談して範囲を決めておくことをオススメします。また、連絡先が幅広い場合は、知人や友人に協力してもらっても構いません。

 

訃報の連絡方法

基本的に、訃報の連絡方法は電話連絡で、下記の内容をお伝えします。

  • 故人の名前
  • 喪主の名前
  • 喪主・責任者の連絡先
  • 亡くなった日時
  • 通夜・葬儀の日時と場所

喪主や、通夜葬儀の日時と場所が決まっていなければ、後日改めて連絡することを伝えましょう。

訃報連絡の例

【親族の場合】
「○○○○の長男の△△です。かねてから入院中だった○○が、本日の早朝に亡くなりました。取り急ぎお伝えすべく、ご連絡させて頂きました。つきましては、通夜を□月□日の□時から、葬儀は□月□日の□時から○○斎場で行ないます。喪主は私△△△△がつとめます。ご連絡は、私の携帯で×××-××××-××××にお願い致します。」
【友人・知人の場合】
「突然のお電話申し訳ありません。○○○○の長男の△△です。かねてから入院中だった○○が、本日の早朝に亡くなりました。生前は大変お世話になりました。つきましては、通夜を□月□日の□時から、葬儀は□月□日の□時から○○斎場で行ないます。喪主は私△△△△がつとめます。ご連絡は、私の携帯で×××-××××-××××にお願い致します。」
【故人・遺族の関係者の場合】
「いつもお世話になっております。○○部○○課○○○○の妻の△△です。かねてから入院中だった○○が、本日の早朝に亡くなりました。取り急ぎお伝えすべく、ご連絡させて頂きました。通夜・葬儀の日程は決まり次第、追ってご連絡させて頂きます。何かございましたら、私の携帯×××-××××-××××にご連絡ください。」

 

搬送/安置

寝台車

死亡場所

病院で亡くなった場合

病院で亡くなった場合は、死因がはっきりしていることがほとんどなので、検死後はそのまま死亡診断書が発行されて搬送が可能になります。

自宅で亡くなった場合

自宅で亡くなった場合でも、死亡診断書を発行してもらうため病院に連絡する必要があります。かかりつけの病院があれば連絡し、ご遺体は決して動かさないようにしましょう。かかりつけの病院がなければ、救急車を呼び病院へ緊急搬送する必要があります。

遠隔地で亡くなった場合

出張先や旅行先などの遠隔地で亡くなった場合は、現地で火葬し遺骨とともにご自宅へ帰ることがあります。もし、現地で火葬せずに自宅へ搬送したい場合は、葬儀会社へ相談しましょう。

 

安置場所

病院で一時的に安置

死亡診断書を受け取れば、安置場所への搬送が可能になり、葬儀会社所定の安置施設か自宅へ搬送します。病院でも短期間であれば安置できます。

安置施設で安置

安置施設には、葬儀会社所定の安置施設や、通夜・葬儀を行う斎場の安置施設などの種類があり、さまざまな設備が整っているため安心です。葬儀会社の寝台車で搬送しますが、遺族の自家用車で搬送しても問題ありません。しかし、安全面・衛生面を考えれば寝台車を利用したほうが良いでしょう。

自宅で安置

以前であれば、故人が住み慣れたご自宅に搬送することが当たり前でしたが、現代では「スペースがない」「マンションの住人に迷惑がかかる」「マンション高層階のため搬入搬出が大変」などの事情により、ご自宅以外で安置することも増えています。しかし、安置施設の場合は、なかなか故人とゆっくりお別れができませんし、安置施設の確保も大変です。できればご自宅で十分に故人を偲ぶ時間を持てたほうが、ご遺族にとっても良いのではないでしょうか。

 

諸手続き/打合せ

手続

諸手続き

葬儀の前には火葬をするにあたり、事前に次のような諸手続きを行う必要があります。

 

死亡診断書の受取

病院からご遺体を引き取る際に死亡診断書を受け取ります。また、保険金の受取や遺族基礎年金を請求する場合にも必要となるため、必ずコピーをとっておきましょう。

死亡診断書

出典:厚生労働省

死亡届の提出

死亡診断書の半面が死亡届となっています。この死亡届を7日以内に市区町村役場に提出します。休日や夜間でも受け付けているので、なるべく早く手続するようにしましょう。(海外で亡くなった場合は14日以内)

 

火葬許可証

役所で死亡届が受理されれば、その場で火葬許可証が交付されます。火葬許可証は火葬場に提出するものです。

 

打合せ

臨終前に葬儀会社が決まっていなかった場合は、この時点で葬儀会社と詳しい打合せをして葬儀の日程・形式・規模を決め、見積もりを取ることになります。葬儀会社を決めている場合も、日程や今後の打合せを行います。詳しい内容は第2回「葬儀の日程や斎場はどう決める?御布施の用意、納棺までの流れ」で解説します。

まとめ

このように葬儀の前だけでも、さまざまな事を行わなければならないため、ご遺族には大変な負担がかかります。それを葬儀会社がサポートしてくれる半面、葬儀会社選びを間違えば、十分なサポートを受ける事ができません。つまり、可能であればお亡くなりになる前に、葬儀会社と葬儀の形式、訃報の連絡先などを決めておく事ができれば、失敗の可能性やご遺族の負担をかなり軽減することができるのです。その結果、故人を偲ぶ時間や親族との語らいに十分時間を割くことができるようになりますね。

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